真実と誤解が交差する、転機
第9話では、姉妹の入れ替わりが限界を迎え、それぞれが抱える問題と真正面から向き合うことになります。ミレは傷ついた過去に決着をつける決意を固め、ミジは裏切りと誤解に苦しむ。感情のぶつかり合いと信頼の崩壊、そして“声をあげる”勇気が問われる、重要な回です。
🎬 あらすじ(ネタバレあり)

金融管理公社の電算室で、指紋認証によって入れ替わりが明らかになるかと思われたが、ミレが指をかざしてもエラーは出なかった。すでに姉妹は再び入れ替わっていたことが示唆される。
その後、ミレはイチゴ農園のセジンがアメリカに渡ると聞いてショックを受け、逃げるようにソウルへ戻る。家に戻ると、インターンのキム・テイが訪れていた。内部告発しないと語るミレに対し、テイは強く食い下がり、ミジも加わって三人の間で大喧嘩となる。ミジはホスの家へ向かい、距離を置くことに。
実は、テイの姉はかつて金融管理公社で内部告発を行い、いじめを受けて退職したキム・スヨンだった。テイは証拠を揃えており、ミレに告発を依頼するが、ミレは拒否。関わりたくないという意思を示す。
テイは単独で社内掲示板に「シハン建設の不正の便宜」に関する投稿を行うが、投稿はすぐに削除される。追い詰められたテイはミレを自宅に連れて行き、引きこもりとなった姉・スヨンと対面させる。罪悪感と後悔を抱えたスヨンを目の前にし、ミレは涙を流す。
一方、かつての不倫スキャンダルについても真相が明かされる。サンヨンが酔った勢いでミレにキスを迫ったが、ミレは関係を壊したくないと黙認してしまった。その後、サンヨンは被害者を装い、ミレが加害者であるかのように社内に印象づけた。同じ職場にいた妻はミレをロビーでビンタし、その様子はネット記事にもなった。
サンヨンの妻の暴力や、スヨンの退職も重なり、ミレは社内で孤立。唯一信頼できたサンヨンは父に似ており、ミレはその優しさにすがっていたが、彼は彼女を利用していた。
掲示板への投稿の件で、ミレが犯人だと疑われ、チルタル支社への異動が言い渡される。反論するミレのもとに現れたのはミジだった。怒りのままにサンヨンを殴ったミジは警察に連行されるが、ホスが弁護人として付き添う。ミレは勇気を出し、サンヨンを名誉毀損とセクハラで訴えることを決意する。
同じ頃、キム・ロサはミジに対し、「もし自分に何かあったときは、精神を病んでいる息子の後見人になってほしい」と頼む。だが返事をする前に、チュング弁護士がロサの息子が入院している病院の場所を伝えてしまい、ロサは自分を裏切ったのはミジだと誤解し、突き放してしまう。
その後、ロサがチュングに「建物は売らない」と改めて伝えると、チュングは報復として「親友の人生を盗んだ女」という誹謗記事をマスコミに流す。ロサの生活と名誉を奪おうとする卑劣な手が、ついに動き出した。
👥 登場人物の動きと関係性
- ミレ:指紋認証で入れ替わりを回避。セジンの離脱にショックを受け、内部告発を拒むが、スヨンと再会し感情が揺れる。
- ミジ:ミレと口論の末、ホスの家へ。サンヨンを暴行し、ミレを守る行動に出る。
- ホス:ミジを支え、警察でも弁護を申し出る。変わらず信頼の柱として動く。
- キム・テイ:姉・スヨンの復権と正義のため奔走。社内投稿やミレへの訴えを試みる。
- キム・スヨン:過去の告発が原因で引きこもり状態。ミレとの再会で複雑な心境が描かれる。
- パク・サンヨン:ミレへのセクハラや過去の歪んだ構図が明るみに。訴訟の対象となる。
- キム・ロサ:息子の件でミジを頼るが、誤解と裏切りにより関係が悪化。
- チュング弁護士:ロサを追い出すため、記事をマスコミにリーク。策謀が本格化。
🎯 名シーンと印象的なセリフ
🎬 名シーン
ミジがサンヨンに向かって拳を振るうシーン。怒りと正義が爆発する瞬間に、視聴者の感情も高ぶる。
もう一つの名シーンは、ミレがスヨンと再会し、何も言えずにただ涙を流す場面。かつての傷と重なり合う時間が切なく描かれる。
💬 印象的なセリフ
ミレ:「このままじゃ終わらせない……」
ミジ:「お前が何をしたか、みんなに知られるべきよ」
ロサ:「信じていたのに、裏切られるのはもう嫌」
🌟 感想・考察
第9話はまさに、“耐えていた声がついにあがる”回だった。
ミレがずっと黙っていたこと。ミジが怒りで動いたこと。どれも本来守られるべき人が、守られなかった現実をひっくり返そうとする行動だったように感じる。
スヨンの姿には胸が痛んだ。正義を貫こうとして壊れてしまった人がいて、それを見て逃げた人がいて。それでもまた誰かが声をあげることで、誰かが救われる。そんな連鎖が始まった瞬間だったのかもしれない。
そしてロサの裏切りの誤解。ミジにとってはあまりにも理不尽だけれど、このドラマらしい“切なさ”が突き刺さる展開だった。
📂 まとめ
声をあげることが、どれだけ勇気のいることか。
第9話はその現実を突きつけながらも、「それでもやる」と決めた人たちの姿が描かれていた。
誰かの正しさが誰かを壊すこともある。けれど、壊された側にも言葉と選択の権利がある。
だからこそ、ミレとミジの行動には大きな意味があった。
次回、さらに深まる対立と、信頼の再構築がどう描かれるのか注目したい。
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