――刃より速いのは、たった一皿で権力を動かす“味”。宮中厨房と玉座を舞台にした『暴君のシェフ』(英題:Bon Appétit, Your Majesty)の主要人物を、相関図に載っているメンバーに絞って物語設定と正式役職つきで紹介します。作品はtvNで放送、Netflixで配信中です。

ヨン・ジヨン(イム・ユナ)

現代のフレンチシェフ。国際大会で優勝したその日に古い料理書をきっかけに朝鮮時代へタイムスリップし、暴君と呼ばれる王の舌を満たす料理人として宮中に迎えられる。類いまれな発想と段取りで王の膳を仕立て、やがて水剌間(宮中厨房)の中核を担う存在へ。ドラマの軸となるのは、彼女の“現代の技法”を王朝の作法へ落とし込む挑戦である。
イ・ホン(イ・チェミン)

朝鮮王。“最悪の暴君にして、最上の美食家”と称される若き君主で、気候の違いさえ判別するほどの鋭敏な味覚を持つ。ジヨンの料理に心を動かされ、彼女を宮中に置いて王の膳を任せる。激しい気性の裏に孤独と過去の傷を抱え、権力者としての矜持と、人としての弱さの間で揺れる人物像が描かれる。
イム・ソンジェ(オ・ウィシク)

承政院の長官である都承旨。王命の出納・政務全般を統括する“王の秘書官長”として宮廷運営の実務を握る。理詰めの采配と老獪な政治勘を併せ持ち、玉座を取り巻く決定の多くに関与するキーパーソン。
カン・モクジュ(カン・ハンナ)

王の寵愛を受ける後宮・淑媛。華やかな存在感と才知を備え、王宮での影響力も大きい。新参のジヨンが宮中の評価を集め始めると、宮廷礼法と感情の狭間で揺れ、物語に緊張を生む。
コン・ギル(イ・ジュアン)

王に仕える広大(道化)。表向きは滑稽な芸で場を和ませる一方、裏では情報の流れを読み取り、時に決定的な瞬間に居合わせる観察者でもある。芸能集団を率い、舞に長けた才を王前で披露する場面も。
チェサン大君(チェ・グィファ)

王族の大君(王の叔父)。一度は身をやつし生き延びるが、失地回復の機会を窺い続ける老練な実力者。表舞台に姿を現せば、王権の力学そのものが揺らぐ存在感を放つ。
水剌間(宮中厨房)の人々
ソ・ギルグム(ユン・ソア)

水剌間に仕える女官で、匂いの差異を嗅ぎ分ける“絶対嗅覚”の持ち主。食材の鮮度や香りの層を的確に掴み、ジヨンの調理を陰で支える。現場の段取りや危機察知にも強く、厨房の心臓部を守る存在。
オム・ボンシク(キム・グァンギュ)

水剌間の先任熟手(従七品)。長年の経験に裏打ちされた火加減と下処理の妙で、王の膳の品質を底上げする。調理競演ではジヨンの強敵として立ちふさがり、職人の矜持を賭けた一皿を差し出す。
メン・マンス(ホン・ジンギ)

水剌間の先任熟手(従八品)。大規模な膳立ての統率に長け、段取りの良さと手際で現場を仕切る実務派。王前の料理勝負でも大胆な味づくりで攻める。
シム・マクジン(ジュ・グァンヒョン)

水剌間の補助熟手(正九品・火役)。大鍋や炭火を扱う“火”のプロで、温度と時間の管理で料理の仕上がりを左右する。見えない基礎部分を支える縁の下の力持ち。
ミン・ゲドク(キム・ヒョンモク)

水剌間の補助熟手(飯工)。炊飯や穀物の扱いに通じ、季節と湿度に合わせて米の甘みを最大化する。主食を整える腕は、どの豪華な膳にも引けを取らない要。
ユン・チュンシク(チョン・ギュス)

司饔院所属の**管理内官(設吏)**として水剌間の運営全般を統括。器物・在庫・衛生から人員配置まで全体を見渡し、厨房の秩序を守る。若手の指導にも厳しく、王前の作法に妥協がない。
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