韓国ドラマ『北極星』第3話 あらすじネタバレ|列車の爆弾、広場のスピーチ――喪失を政治に変える瞬間

北極星

地下の手紙が燃やされたなら、私は言葉で火を点ける。

ムンジュは捜査の壁を前に“政治で闘う”と決め、出馬宣言の当日を迎える。だが、列車の座席に仕掛けられた爆弾が彼女の一日を切り裂く——救出したのは、再び現れたサンホ。危機の直後、ムンジュは広場で語り、群衆は沸く。第3話は、喪失が公的決断へ反転する転換回である。

🎬 あらすじ(ネタバレあり)

出典:Disney+(ディズニープラス)公式

師であるイム・ドゥジンを訪ねたソ・ムンジュは、亡き夫チャン・ジュニクが生前に“アンダーソンの手紙”を見せ、再統一政策への協力を求めていた事実を確認する。ドゥジンは身辺の危険を察し、一時的な国外退避を示唆する。

一方、銃撃当日の“ムンジュが夫をかばう写真”が国内外で拡散し、世論はムンジュへ傾き始める。義母イム・オクソンは与党党首ファン・マンイの弱みを押さえて支持を取り付け、ムンジュの弟チャン・ジュンサンには“国外へ出る”判断をのませる。ムンジュ陣営は、ジュニクが残した暗号化メール(15文字キー)の解読準備を進める。

ムンジュは大統領チェ・ギョンシンと直接応酬する。大統領は“停戦のための嘘”を容認する姿勢を示すが、ムンジュはこれを拒否し、予定どおり出馬宣言の準備に入る。そのころ、治安当局には“外国人の傭兵と爆弾技師の入国”に関する情報が入る。

出馬宣言当日。ムンジュが乗る列車の自席は、前席に仕込まれた即席爆発装置と針金で連結されており、姿勢の変化が起爆につながる状態だった。次駅でペク・サンホが飛び乗り、ムンジュに「動くな」と指示して席を入れ替える。カウントがゼロになる瞬間、サンホは荷棚へ跳び上がって衝撃をいなし、爆発による致命傷を回避(負傷は負う)。列車は緊急対応に入り、ムンジュは別動線で移動を再開する。

広場での出馬宣言は予定どおり実施された。ムンジュはテレプロンプターから離れ、自らの言葉で“平和と連帯”を語る。周辺ビルではサンホが狙撃対策の位置につき、警戒を続ける。演説後、ムンジュの支持はさらに拡大する。

夜、二人は教会で再会する。サンホは“正式なボディガード契約”を提示し、ムンジュは身元のバックグラウンドチェックを条件に受け入れる。ムンジュは陣営とともに、ジュニクの暗号化メールの解読と“手紙”の追跡を継続する方針を確認する。

終盤、海上で潜水艦が浮上し、ミサイルが発射される場面が挿入される。国内の出馬レースと並行して、国際レイヤーの緊張が一段と高まっていることが示唆され、第3話は幕を閉じる。

👥 登場人物

  • ソ・ムンジュ(演:チョン・ジヒョン)…“捜査から政治へ”の転位を完了。爆破未遂後も演説を決行し支持を広げる。
  • ペク・サンホ(演:カン・ドンウォン)…列車の爆弾を処理して負傷。以後は公式のボディガード契約へ。
  • イム・オクソン(演:イ・ミスク)…党首懐柔と世論工作を同時進行。“家”の梃子を公の選挙へ接続。
  • チャン・ジュンサン(演:オ・ジョンセ)…法務と情報を武器に牽制するも、一時退場を余儀なくされる。
  • イム・ドゥジン(演:チェ・ジョンウォン)…再統一論の論客。ジュニクの“手紙”の文脈を補強する。
  • ファン・マンイ(演:—)…与党党首。オクソンの圧力でムンジュ支持へ。

🔄 第3話の“動き”と関係性

  • ムンジュ:出馬宣言を強行し、“嘘の和平”を拒否。危機後のスピーチで支持を拡大。
  • サンホ:ヴァルキリー経由の任務受領→列車爆弾処理→護衛契約へ。距離を保ちながら導線を切り拓く触媒。
  • オクソン:“家”の資産と情報で党を掌握。ジュンサン排除とマンイ懐柔でムンジュの滑走路を整備。
  • ジュンサン:法的カードで対抗するが、ムンジュ側の“弾”に押され国外へ。再登場の布石を残す。
  • 大統領:国家間取引を優先し、ムンジュの路線と対立の溝を深める。

🎯 名シーン&印象的なセリフ

  1. 列車の座席爆弾——「今は立たないで」からの席替え→荷棚ジャンプで生還。緊張を切り裂く無茶な機転。
  2. 広場の演説——「嘘の上に築いた和平は、次の戦争の種になる」。プロンプターを外し、被害者でも遺族でもなく“政治家”として語る瞬間。
  3. 教会での再会——「私を雇ってください。戦争を止めたい」/「身元は調べます」。距離と信頼の線引きが明確になる。

🌟 感想・考察

列車のシークエンスは、政治ドラマに“身体の危機”を差し込む巧いアクセントでした。サンホの救出が単なるヒーロー行為で終わらず、ムンジュの“語る準備”を整える編集的装置として機能していたのが秀逸です。
ムンジュの演説は、この作品の肝ですね。テキストを外して自分の言葉で語るとき、彼女は被害者でも象徴でもなく、意思決定者として立ち上がります。言葉で燃やす——そんな感覚がありました。
オクソンの動きは相変わらず容赦がありません。私的権力(家)を公的権力(国家)と接続する“変換器”として、政治の現実を突きつけます。ムンジュの“正しさ”が権力化していく怖さも、ここから滲みます。
終盤の潜水艦のショットは、国内政治を国際危機へ直結させる視覚的宣言。次回以降、家—国家—市場(傭兵企業)の三角がどう絡むか、緊張が一段上がりました。

📂 まとめ

「地下の手紙」が消された世界で、ムンジュが“言葉”を武器に持ち替える回でした。
サンホは距離を保つ守護者として、要所を確実に通す。二人の“距離”が、緊張と信頼の両方を生んでいるのがこの作品の魅力です。
オクソンは味方であり試金石。彼女の梃子がある限り、ムンジュの正しさは常に“代償”とセットになる。
国際レイヤーの火種が可視化された今、次話は“証拠”より“選択”で世界が動く展開になりそうです。

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