『おつかれさま』第7話あらすじネタバレ|義母の涙と孫の誕生――家族の境界線とエスンの居場所

おつかれさま

あなたは家族ですか――義母の優しさと、すれ違う心

1980年代の済州島に、ソウルオリンピックの影が忍び寄ります。第7話では、道路整備の波に翻弄される漁村と、その最前線に立つエスンの姿が描かれました。家庭内では息子の反抗に悩まされ、遠くソウルでは娘が理不尽な仕打ちに遭う中、それでもエスンは仲間と村の未来のために声を上げていきます。世代を越えて試練と向き合いながら、誇りを持って生きようとする家族の物語は、涙と勇気を私たちに与えてくれます。※ネタバレを含みます。


🎬 あらすじ(ネタバレあり)

出典:Netflix公式

ソウルオリンピックが近づき、済州島では海沿いの道路整備が本格化していた。露店をたたむよう命じられたエスンや海女仲間のギョンジャたちは「これでは生活できない」と猛抗議する。

一方、息子のウンミョンは高校生になっていたが、素行の悪さからエスンは学校に頻繁に呼び出されていた。「俺のこと、恥じてるだろ」と、息子の言葉にエスンの胸は締めつけられる。

整備を進める漁業協同組合の組合長・プ・サンギルは、不動産屋ミスクと密会しようとしていた。それを知ったエスンたちは住民に暴露し、サンギルの評判は失墜する。エスンは漁村組合長選に立候補し、「私は公約で勝負する」と言い切って当選を果たす。かつてのライバル・ヨンナン(サンギルの妻)すら、エスンに票を投じていた。

就任祝いの宴でエスンは、「副がやっと取れた」と大はしゃぎし、グァンシクと共に喜びを噛みしめる。

一方、ソウルではクムミョンが家庭教師として教えていた金持ちの女子高校生ジェニーの母・キムから、「替え玉受験をしてくれたらマンションを買う」と持ちかけられる。断ったクムミョンは「指輪を盗んだ」とでっち上げられ、警察に連行されてしまう。

父親からは「私は君のお父さんじゃないぞ」と冷たく突き放されるが、クムミョンは「ズルなんかしたら親が悲しむ」と毅然と答える。

済州では再び島に役人たちが入り込み、「聖火が通る」として露店撤去を強行しようとする。それに対し、エスンと海女たちは車の前に体を横たえ抵抗した。

そして再びサンギルが組合長選に出馬しようとするが、ミスクと会っていた場面を住民に見られ失脚。エスンは済州初の女性組合長に就任する。

祝賀の席でエスンは、「でも一番自慢したい人がいない」と、亡き母を思い出して涙をこぼす。

一方、ソウル大に進学したクムミョンは、経済的な事情から日本への留学を断念せざるを得なかった。裕福な同級生のイェリムたちは見下しの言葉を並べるが、クムミョンは悔しさを押し殺し、前を向いて歩いていく。


👥 登場人物の動きと関係性

  • エスン:済州初の女性組合長に就任。地域の生活と誇りを守るために体を張って戦う姿勢を貫く。
  • グァンシク:エスンの当選を心から喜び、彼女の歩みを静かに支える。
  • ウンミョン:問題児としてエスンを悩ませるが、母の誇りを感じながら反抗の中に迷いを抱える。
  • クムミョン:家庭教師先で理不尽な濡れ衣を着せられるが、毅然とした態度で断固拒否。貧しさの中で自尊心を守り続ける。
  • サンギル:不正と私欲にまみれた組合長。島民の信頼を失い失脚。
  • キム(ジェニーの母):金と権力で人を操ろうとするが、クムミョンに拒絶される。
  • ヨンナン:夫サンギルに失望し、エスンを支持する。
  • 海女仲間たち:エスンと共に抗議活動を行い、連帯の力を示す。

🎯 名シーンと印象的なセリフ

  • 「ひきな。食いぶちを奪うほうが強引だろ。ひけ。私をひきな!」
     → 体を張ったエスンの抗議。村を守る強い意志を象徴する名シーン。
  • 「だけどね、30年たって、やっと“副”が取れたのに、一番自慢したい人がいない」
     → 母を思い、涙ぐむエスンの言葉。長年の苦労が報われる瞬間。
  • 「あの家族は模範的ではない。18歳の時に家出をして、娘まで産んだ。バカも遺伝だってこと」
     → サンギルの差別的な発言が、島民の反感を買う決定的な一言。
  • 「ズルなんかしたら、親が悲しみます」
     → クムミョンの信念ある拒否。両親の教えが彼女の芯を作っている。
  • 「グァンネ、あんたの娘が組合長になったよ」
     → 海女たちの祝福に、母と娘の世代を超えた絆が感じられる。

🌟 感想・考察

第7話は、エスンの人生がついに「副」から「正」へと転じる、大きな転換点となるエピソードでした。かつて小学校では副級長に留まり、村でも副組合長として支え役だった彼女が、ついに中心に立ちます。それは、彼女一人の功績ではなく、亡き母グァンネや海女仲間たちの支えがあってこそ実現した“連帯の勝利”だったように思います。

一方で、ソウルのクムミョンは現代社会の歪みと対峙します。貧しさゆえに踏みにじられそうになっても、「自分のルールで生きる」姿は、まさに母エスンの意志を継ぐもの。階級や金ではなく、誇りと信念で人生を切り開こうとする彼女の在り方に、強く胸を打たれました。


📂 まとめ

第7話は「立ち上がる女たち」と「生き抜く若者たち」の物語です。済州ではエスンが村の象徴となり、ソウルではクムミョンが社会の荒波と闘う。それぞれが、自分の信じた道をまっすぐに歩むことで、過去の自分を乗り越え、未来へと進んでいきます。人は、時に立ち止まり、傷つきながらも、誇り高く生きていく――そんな力強いメッセージが込められた回でした。


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