「差別、怒り、そして孤独——ゾンビより怖い人間の心」
仲間内での信頼が崩れていく緊張感、そして“生きるための決断”が描かれる第3話。ゾンビの脅威だけでなく、人間同士の裏切りと疑念が物語の中心に迫る。閉ざされた学校内で、それぞれの葛藤が浮き彫りになる。
🎬 あらすじ(ネタバレあり)

ゾンビ感染が広がる中、腹痛を訴えていた女子生徒のヒスは、公衆トイレで突然の出産を迎える。極限状態の中で生まれた赤ん坊を一度は置き去りにしようとするが、ゾンビに囲まれる状況を目の当たりにし、赤ん坊を抱きしめてともに逃げ出す。
一方、負傷していたギョンスは感染の疑いがあるとして、放送室の隣にある録音ブースに一時的に隔離される。自己中心的な態度を取るナヨンとギョンスは口論となり、他の生徒たちはギョンスの味方をする。
隔離から30分が経過しても発症の兆候は見られず、生徒たちはギョンスを戻すべきか悩んでいた。そんな中、ナヨンはギョンスに謝罪しようとブースを訪れるが、再び口論となる。直後、ギョンスは鼻血を出し凶暴化。チョンサンが咄嗟にギョンスを窓の外へと落とす。
その後、学級委員長ナムラが、ナヨンがギョンスの傷にゾンビの血を塗ったことを暴露。人為的な感染だったことが発覚する。全員から糾弾されたナヨンは、泣きながら放送室を飛び出し、ゾンビが徘徊する校内へひとりで姿を消す。パク先生がそのあとを追っていった。
👥 登場人物の動きと関係性
- ヒス:妊娠を隠していたが、極限状況で出産。最初は赤ん坊を放置しようとするが、我が子を守るため逃げる決意をする。
- ギョンス:軽傷ながらも感染疑いで隔離される。誠実な性格で、仲間思いだが、ナヨンとの口論中に感染・転落。
- ナヨン:自己中心的で差別的な発言を繰り返し、最終的にギョンスにゾンビの血を塗布していたことが明らかに。全員から非難される。
- チョンサン:ギョンスを気遣いながらも、感染した彼を落とすという苦渋の決断を下す。
- ナムラ:冷静に状況を見極め、ナヨンの行動を暴露することで真実を明かす。
- パク先生:教員としてナヨンを放っておけず、危険を承知で後を追う。
🎯 名シーンと印象的なセリフ
◉ 名シーン
ギョンスが凶暴化し、チョンサンが必死に窓際へ誘導するシーン。ギョンスの目には理性が残っていたかのような描写があり、友情の終焉が胸に刺さる。
◉ 印象的なセリフ
「ギョンスは感染なんかしてない! 俺たちの仲間だ!」(チョンサン)
→ 感染の恐怖と仲間への信頼の狭間で揺れる葛藤が込められた一言。
🌟 感想・考察
この第3話は、単なるゾンビパニックではなく「人間の本性」がむき出しになる展開が印象的でした。
ナヨンの差別的な発言や、謝罪という名の“加害”は、ゾンビよりも恐ろしい「人間の悪意」を象徴していたように思えます。そしてその行動が、ギョンスという誠実な少年の命を奪う結果に。
また、ヒスの出産シーンでは命の誕生と危機が重なり、緊張感と感動が共存していました。過酷な状況でも母性が目覚める描写は、静かに心を打つものがありましたね。
ナヨンが飛び出していくシーンでは、誰も止めることができず、彼女の“罰”を見届けるしかないという重さがありました。パク先生の行動が、わずかな希望となるか、それとも…。
📂 まとめ
第3話は、感染の恐怖だけでなく、「差別」「疑念」「後悔」といった人間の内面が深く描かれた回でした。
ギョンスの悲劇を通して、「信じること」「見捨てないこと」がいかに難しく、尊いものかを痛感させられます。
そして、ナヨンの行動がもたらした結末は、今後のサバイバルにおける“人間関係の崩壊”という新たな軸を予感させるものでした。
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