📝 別れ、再会、そして新たな希望へ。
『今、私たちの学校は、』第12話では、これまで命懸けで戦ってきた生徒たちの最後の試練と、別れ、そして再会が描かれます。オンジョとチョンサンの別れ、ナムラとの友情の証、仲間たちとの再出発。感情が押し寄せる最終話は、視聴者に深い余韻を残します。
🎬 あらすじ

爆撃を受けた学校の焼け跡で、オンジョたちはチョンサンの姿を探すが見つからず、涙を堪えながら裏山へと進む。
裏山から市街地へ続く道には、黄色いリボンが巻かれた木々が並んでいた。かつてオンジョの父・ソジュが安全な道しるべとして残してくれたものだった。オンジョはその想いに気づき、再び涙を流す。
ようやく市街地へたどり着いた一行だったが、そこでもゾンビの襲撃を受ける。
逃げる中でウジンがゾンビに噛まれ、姉ハリの目前で絶望的な事態となる。ウジンの苦しみを止めるため、ナムラが彼の首を折ってゾンビ化を阻止。ハリは泣き崩れた。
この出来事を機に、ナムラは半ゾンビとしての衝動を抑えきれなくなり、仲間の前から姿を消してしまう。
ナムラを探しに行ったスヒョクとオンジョは、彼女が人を食べているところを目撃してしまう。ナムラはオンジョに襲いかかろうとするが、正気を取り戻し、どこかへ走り去った。
その後オンジョたちは自力で隔離施設へたどり着き、軍に保護される。ウイルスの変異性ゆえにワクチンの開発は進まず、隔離期間は4ヶ月以上に延長された。
ある夜、オンジョは隔離キャンプを抜け出し、かつての学校があった場所に向かう。そこで焚き火の灯りを発見。翌日、仲間たちにそのことを伝え、みんなで施設を抜け出して学校の屋上へ向かう。
屋上には焚き火と、数か月ぶりに再会するナムラの姿があった。オンジョたちは彼女との再会を喜び合う。
「今でも友達。」
その言葉を交わし、ナムラは「自分と同じ半ゾンビがまだいる」「ここでやることがある」と語り、屋上から静かに姿を消す。
👥 登場人物の動きと関係性
- ナム・オンジョ:チョンサン、父との別れを乗り越え、仲間と再会。ナムラとの絆も再確認する。
- イ・チョンサン:爆撃に巻き込まれ、姿は見えず。仲間の記憶に生き続ける。
- ナム・ソジュ:裏山への導線を示す黄色いリボンを残し、最後まで娘を守った。
- ユン・グィナム:チョンサンと共に爆撃で姿を消す。
- チェ・ナムラ:自我と衝動の間で葛藤しながらも、仲間を守り続けた。仲間の前から去り、新たな使命に向かう。
- パク・ウジン:ゾンビに噛まれ、姉ハリの目の前で命を落とす。
- パク・ハリ:弟を失い涙するも、最後まで仲間を守る。
🎯 名シーンと印象的なセリフ
名シーン
- 黄色いリボンが巻かれた木々を見て、ソジュの想いを知るオンジョの涙
- ウジンが噛まれ、ナムラが彼の首を折るシーン
- 焚き火を囲んでナムラと再会する仲間たち
- ナムラが屋上から立ち去るラストシーン
印象的なセリフ(再構成)
- 「今でも友達。」 — ナムラ
- 「一緒にいれなくても友達。それだけで十分。」 — ナムラ
- 「お父さんが残してくれたんだ…」 — オンジョ
🌟 感想・考察
最終話となる第12話では、これまでの全エピソードを通して描かれてきた「命の重さ」「友情の絆」「人間の尊厳」といったテーマが集約され、視聴者の心を大きく揺さぶりました。
まず、ナム・オンジョの父であるソジュが残した黄色いリボン。それはただの避難ルートではなく、娘を想う父の無償の愛の象徴でもありました。ソジュの姿がなくとも、その「想い」は確かにオンジョを導いていたという演出には胸を打たれます。
そして、ナムラの存在がこの物語の「核」であることが、最終話ではっきりと示されました。半ゾンビという異質な存在でありながら、彼女は一度も人間であることを諦めなかった。その強さと孤独、そして最後の「今でも友達」という言葉には、多くの視聴者が涙したことでしょう。
一方で、国家の論理によって市民の4割が犠牲となった爆撃、科学で解明できないウイルス、救えなかった命の数々…。
『今、私たちの学校は、』はただのゾンビドラマではなく、「社会」と「若者」、そして「人間の選択」を鋭く描いた青春群像劇でもあったのです。
📂 まとめ
『今、私たちの学校は、』は全12話を通して、韓国ドラマにおけるゾンビものの枠を超えた、人間ドラマの真髄を描いてきました。
極限状況下で試される人間性、差別や偏見というリアルな問題、そして年齢に関係なく命と向き合わなければならない過酷な現実。
その中で確かに存在していたのは、「誰かを守りたい」という気持ち、「友達でいたい」という純粋な思い。
チョンサン、ナムラ、オンジョ、ソジュ——彼らの選択と行動は、視聴者にとっても忘れがたい“物語”として刻まれたことでしょう。
ナムラが残した「一緒にいれなくても友達。それだけで十分」という言葉は、本作が訴えた最大のメッセージそのものでした。
『今、私たちの学校は、』は、ただの終わりではなく、「この先も生きていくこと」への希望と決意を残し、壮絶で美しいフィナーレを迎えました。
『今、私たちの学校は、』最終話では、絶望の中にあるわずかな希望をつなぎ、友情と命の重さを描いた感動のエンディングが届けられました。ナムラとの再会と別れは、新たな物語の始まりを感じさせます。
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