【巫女と彦星】第6話あらすじネタバレ|揺れる信頼、近づく“出所”——恋と呪いが交差する夜

巫女と彦星

📝 守りたいもの ― 手放せない想いの重さ

前回の“雨の傘”が灯した微かなぬくもりを起点に、ソンアとギョヌの距離が再接近と後退を繰り返す回です。学園では噂と不穏が続き、外では“禁忌の家”に絡む悪意が形を取り始めます。**恋(守り)呪い(脅威)**が真正面からぶつかり、物語の地図が一回り広がる重要エピソードでした。


🎬 あらすじ(ネタバレあり)

出典:tvN公式

雨の夜に傘を差し出した出来事のあと、ソンアとギョヌはぎこちないまま再接近の糸口を探る。短い会話と控えめな笑みが戻る一方で、正体を隠していた時間の重さはまだ心に残り、二人は“完全な仲直り”には至らない。

学校では、ネットに流れた“面の巫女”映像の尾を引く噂が続き、教室の視線は落ち着かない。ジホが間に入って火消しを試み、ギョヌも言葉を選びながらソンアを庇うが、彼自身の迷いが言葉を鈍らせる。そんな日常の隙間に、校内では電灯の瞬きやロッカーの軋み、足音のズレといった“無音の異常”が積み重なり、見えない圧が濃くなる。

一方、禁忌の家ではソンアとドンチョンが再封じの準備を進める。家そのものよりも“外側から穢れを育てている手”があると踏み、結界を二重三重に張り直す方針に切り替える。塩の線、しめ縄、器に張った水、反射鏡の配置まで、細部の段取りを詰めて“揺さぶり”に備える。

夕刻、境界が薄くなる時間に合わせて儀式が始まる。ドンチョンは外側の守りを担当し、ソンアは家の内部で“結び目”を探ってひとつずつ解いていく。古い供物の痕と、赤子のすすり泣きのような気配、獣の匂いが入り混じり、穢れの根がまだ生きていることがわかる。

同じ頃、ギョヌの周囲で小さな不運が連鎖する。更衣室のロッカーが勝手に開閉し、影が遅れて動く。ソンアは距離を取りつつ“人間お守り”の延長で守ろうとするが、触れること自体が互いの感情を刺激し、かえって身動きが取りづらい。守るための距離感を測り直す難しさがにじむ。

儀式の最中、外からの意図的な揺さぶりが走り、外結界に綻びが生じる。押し返していた穢れが一気に吹き込み、ギョヌに取り憑きに近い症状が現れる。視界が暗転し、耳鳴りと鈍い鼓動だけが増幅する。ソンアは結界を一旦捨て、“天地仙女”ではなく素の声でギョヌの名を呼び続ける。彼の指が微かに動き、焦点が戻った一瞬に、ソンアは家の“最後の結び目”を断ち切り、綻びはふさがる。最悪の事態は回避されたが、外から穢れを育てる“出所”は突き止めきれない。

明け方、疲労で座り込むギョヌの手に、ソンアはそっと触れる。ギョヌは短く礼を言い、ソンアは「まだ終わっていない」と返す。二人の間にあるのは、告白でも別れでもなく、次に備える静かな合意だけだ。

学校に戻った日常では、ヤン・ジュソプの計らいでギョヌの練習環境が整えられ、ジホはノートや道具の手配で実務面を支える。ソンアは噂を笑顔で受け流しつつ、禁忌の家に残した“目印”を頼りに出所の手がかりを洗い直す。ラスト、廊下ですれ違った二人は一瞬だけ視線を合わせる。言葉はなくとも、守る意志だけは揺らいでいないことが互いに伝わり、夜明け前のような淡い光が差す。


👥 登場人物の動きと関係性

  • ソンア(チョ・イヒョン)
    正面から“出所”に迫る。結界と祓いの実務を担いながら、ギョヌへの“人間お守り”の距離感を再調整。
  • ギョヌ(チュ・ヨンウ)
    未消化の不信と、消えない温もりの間で揺れる。取り憑きの兆候に晒されるが、ソンアの“素の声”に引き戻される。
  • ジホ(チャ・ガンユン)
    学校パートの緩衝材。噂の火消し、実務サポート、友としての献身でふたりを支える。
  • ドンチョン
    儀式の戦術指揮。**“家の外から穢れを育てる手”**の存在を仮説から確信へ。
  • ヨムファ
    直接の対峙は最小限でも、**外側からの“揺さぶり”**を感じさせる存在として影を落とす。
  • ヤン・ジュソプ(コーチ)
    学校でのギョヌの安全網。練習環境のケアで“日常”を保つ。

🎯 名シーンと印象的な要素

  • 雨上がりの微笑:完全な仲直りではない淡い笑みが、第6話のトーンを決める一枚。
  • 校内の“無音の恐怖”:足音がズレ、ロッカーが勝手に軋む——派手さを抑えた恐怖演出が秀逸。
  • 境界の時間の儀式:結界の外内が反転する瞬間、カメラの“引き”で空気が変わる。
  • “素の声”の呼び戻し:呪術より強く、二人だけに届く声の温度がクライマックス。

🌟 感想・考察

“力の条件=距離感と合意”というテーマを丁寧に描いていましたね。触れる・離れるの一挙手一投足が、守りの効き目に直結するよう設計され、感情と超常が同じ尺で語られているのが印象的でした。
また、
“家が原因”ではなく“家を利用する誰か”という視点は、世界観を一段押し広げます。恋と呪いが並走する物語だからこそ、切り札は大技の祓いではなく、素の言葉と手の温度なのだと再確認できる回だったと思います。


📂 まとめ

ふたりが完全な仲直りに届かないまま、それでも守る姿勢だけは崩さないことを確認する一話でした。外部の“出所”へとフォーカスが移り、次回以降は揺さぶりの正体がいよいよ輪郭を持ちそうです。恋の微熱と、呪いの冷気——この二層の温度差が本作の魅力ですね。


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