【巫女と彦星】第5話あらすじネタバレ|“正体”の露見と「人間お守り」の消失、雨の傘が残した灯

巫女と彦星

📝 嘘の向こう側 ― 真実が痛みを連れてくる

第5話は物語の大きな転換点です。ギョヌがソンアの“正体”を目撃したことで信頼が崩れ、これまで彼を守ってきた「人間お守り」の効力まで揺らぎます。一方で、赤子霊の救済やラストの雨の傘など、静かな優しさが痛みの中に差し込む回でもあります。


🎬 あらすじ(ネタバレあり)

出典:tvN公式

深夜の廃屋前で、ギョヌはソンアがヨムファとともに儀式の舞を踊っている場面を目撃し、衝撃のままその場を去る。ソンアは“霊の列”を辿って路上に座り込むギョヌを見つけ、必死に謝るが、彼は「今まで言ってきたことに本当のことはどれだけあった?」と突き放す。ソンアは「あなたは巫女を嫌うから言えなかった」と吐露し、「残り5日だけでいい、そばにいさせて」と懇願するも、翌日以降もギョヌは距離を置き続ける。

廃屋の件は新たな段階に入る。師匠の上に立つ“花堂の長”の聴取で、ヨムファが前夜その家に来た者たちを“供物”として悪しきものに捧げ、外側から封じ込める結界を施したと判明。ソンアが舞に加わった事実は、結果的に厄介事を複雑化させていた。

学校では、ギョヌ・ソンア・ジホの3人が同じ班に。作業の最中、ソンアは“赤子の霊”が同級生ク・ドヨンにまとわりついていることを察知する。霊はドヨンが大切にしている人形「パトリシア」に依りついており、退けるには人形そのものに儀式を施す必要があるが、ドヨンは手放すことを拒む。

ソンアは“人間お守り”としてさりげなくギョヌを守ろうとするが、ギョヌは“触れ合いが守りの媒介になる”ことに気づき、図書室の棚間でソンアを抱き寄せる。次の瞬間、赤子霊の泣き声とともに本棚が倒れ、ギョヌは身を挺してソンアを庇う。ソンアはその場で、自分の“人間お守り”の力が消えた(=ギョヌに嫌われてしまった)ことを痛感する。

その直後、ジホは偶然、ギョヌが“H”と呼ぶ人物(過去の火災で共に閉じ込められた少女)へ「一生不幸でいる」と言い切る通話を耳にし、彼の“自分は不運を招く”という思い込みの強さを知る。ジホは「自分が“人間お守り”になる」と名乗り出て、宝物のアクションフィギュアを“身代わり護符”としてギョヌの家に置いていく。

一方、ソンアの次の依頼は流産を経験した女性の件。女性は「道で拾った人形を失くしてから憑かれたようになった」と語り、ソンアはそれがドヨンの「パトリシア」だと気づく。ドヨンは正体を受け入れて事情を明かす──かつて母が人形を捨て、彼女が拾い直したのだと。赤子霊は人形に結びついたままだったため、ソンアは人形を女性のもとへ返し、“母と子”の再会を通じて霊を静かに昇華させる。

ところが帰り道、ギョヌのゴミ袋の中に、ソンアが渡したリップバーム(=彼女なりの代替お守り)が捨てられているのを見つけ、ソンアは雨の中で泣き崩れる。そこへギョヌが戻り、何も言わずに傘を差し出す。彼はソンアを自宅に招き入れ、濡れた体を拭わせるが、そのときソンアは納骨堂の祖母の写真に“符”が書き込まれているのを見つける。ヨムファは「祖母が成仏できる」と偽っていたが、実際は地獄に堕とす強い呪いだった。対処は“写真を焼く”か“術者に撤回させる”か──ギョヌは葛藤の末、自ら写真を焼いて祖母を守る。

前後して、ヨムファはギョヌの顔に護符を貼り“厄除け”を装うが、家に置かれたジホの身代わり護符が悪意をはね返す。ヨムファは身代わり護符の奪取を狙って家へ同行するも、ソンアが割って入り、祖母への“呪い”を糾弾。写真はヨムファに汚される前にギョヌの手で焼却され、ソンアに対するギョヌの見方はわずかに変わり始める。夜、リップバームがほのかに光り、彼の心が完全に憎しみに染まってはいないことが示される。


👥 登場人物の動きと関係性

  • ソンア(チョ・イヒョン)
    正体露見後もギョヌを守ろうとするが、「人間お守り」の効力低下に直面。赤子霊の救済で“守る理由”を自分自身にも再確認する。
  • ギョヌ(チュ・ヨンウ)
    目撃した“儀式”で心が砕け、ソンアを拒絶。だが危機では思わず彼女をかばい、ラストでは傘を差し出すという無言の和解サインを見せる。
  • ジホ(チャ・ガンユン)
    ソンアを支えるために「自分が人間お守り」と宣言。友情と恋心のはざまで、能動的な味方に転じる。
  • ク・ドヨン
    “赤子霊”の依り代となってしまう。事件は第5話の霊的クライマックス。
  • ヨムファ(チュ・ジャヒョン)
    儀式の場にいた“異物”として、ギョヌの不信を決定づける存在に。

🎯 名シーンと印象的な要素

  • シャーマンの舞を“目撃”する導入:信頼崩壊を一瞬で理解させる強い開幕。
  • 「人間お守り」の効力低下:秘密と信頼が“力”の条件であることを可視化する設定。
  • 赤子霊の救済:ホラーの形をとりつつ、母子の再会というヒューマンな余韻に着地。
  • 雨の傘:言葉よりも雄弁な最終ショット。関係は切れていないと告げる。

🌟 感想・考察

力の源は合意と信頼」であることを、物語と設定の両面で明確に示しました。人間お守りが効かなくなるという展開は、超常と感情の結びつきをロジックとして描いた点で印象的ですね。赤子霊のくだりも、恐怖演出に寄りかからず**“誰かを帰す”という救済の物語**に着地させ、作品の優しさがよく出ていたと感じます。
一方で、ヨムファという“異物”を介した誤解は、今後の対立軸を強める装置として機能しており、ラストの傘が示す“静かな未練”が次回の再接近への期待を自然に繋いでいました。


📂 まとめ

正体の露見→信頼の崩落→守りの力の喪失という痛みの三段跳びを経ながら、赤子霊の救済雨の傘で“まだ終わっていない”希望を残しました。ここからは、失われた信頼をどう回復するか、そしてヨムファや“禁忌の家”の線がどこへ向かうのかに注目していきたいところです。


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