【巫女と彦星】第3話あらすじネタバレ|“人間お守り”が灯す希望と、禁忌の家が呼ぶ不穏

巫女と彦星

📝秘密の約束 ― 近づく距離と遠ざかる日常

祖母の葬儀で深まった断絶を起点に、ギョヌの周囲にまとわりつく“自殺鬼”の気配、ソンアが編み出す“人間お守り”という守りの術、そして“禁忌の家”にまつわる新たな不穏が一気に立ち上がる回です。アーチェリーへの再起、教室に広がる「面の巫女=ソンア」疑惑、インフルエンサー巫女・ヨムファの挑発まで、恋と怪異と世評が渦を巻き、ラストは“恋人つなぎ”へと結ばれます。


🎬 あらすじ(ネタバレあり)

出典:tvN公式

祖母オ・オクスンの葬儀で、ギョヌは親族から理不尽な非難を浴び、式の主導権すら奪われてしまう。巫女への嫌悪を抱える彼の前に“天地仙女”として立ったソンアの善意は、かえって反発を招き、ふたりの距離はさらにこじれる。

ソンアがギョヌの家に向かうと、そこには“自殺鬼”が取り憑きかけている気配。師のドンチョンは「生きる理由を作らせよ」と助言し、ソンアは**“人間お守り(インガン・プジョク)”**──触れ合いによって厄を祓い、温もりを通す術──を選ぶ。恥じらいを飲み込みながら、日常のささやかなスキンシップで、彼の周囲に“見えない守り”を張っていく。

ふたりは納骨堂へ。写真を選びながら、祖母がいちばん笑っていた瞬間が「ギョヌがメダルを掲げた時」だと気づく。ギョヌはアーチェリーに再び向き合う決意を固め、学校のヤン・ジュソプコーチもロッカーの鍵と練習キットを用意して背中を押す。根強い“放火の噂”は一蹴され、彼に“生きる理由”が形を取り戻し始める。

一方、教室では“面の巫女”の映像が拡散し、ソンア=巫女説がささやかれる。ギョヌはソンアを庇いながらも、巫女嫌悪と好意の狭間で揺れる。親友のジホは「笑顔で乗り切れ」と過去を振り返りつつ、自らもソンアが好きだと宣言し、静かな三角関係の火種が落ちる。

その頃、ドンチョンとソンアは**“禁忌の家”**を探り当てる。生贄の痕跡が残るその場所は穢れが根深く、浄化は未完のまま。制止を無視して潜った心霊系Vloggerが被害に遭い、動画が拡散して噂はバイラルに。さらに、インフルエンサー巫女・ヨムファが現れ、納骨堂で祖母の写真を乱暴に扱うなど挑発を重ねる。彼女と“家”の悪意との接点を疑う伏線が張られ、世界は一層きな臭くなる。

夜、公園で向き合ったソンアとギョヌ。灯りが落ちる暗がりで、ソンアは幼い頃、闇が怖いときに手を握ってもらった記憶を語る。そっと差し出した手にギョヌの指が絡み、ハイタッチは**“恋人つなぎ”**へ。温もりが伝わった瞬間、“自殺鬼”の影は遠のき、初恋の輪郭がはっきりと立ち上がる。


👥 登場人物の動きと関係性

  • ソンア(チョ・イヒョン)
    “人間お守り”でギョヌに寄り添い、触れ合いを通じた守りを実行。納骨堂での導きと、公園での“手”が希望の灯をともす。
  • ギョヌ(チュ・ヨンウ)
    葬儀の断絶と噂の重圧に晒されながら、祖母の笑顔を手がかりにアーチェリー再起を決意。“恋人つなぎ”で自死の影が薄れる。
  • ジホ(チャ・ガンユン)
    ソンアの支え役から、一歩踏み出して“恋のライバル”を宣言。三角関係の火種に。
  • ドンチョン
    “人間お守り”を指南し、禁忌の家の調査と浄化を主導。悪意の出所を探る。
  • ヨムファ
    挑発的な“有名巫女”として登場。ギョヌの心を逆撫でし、禁忌の家との関与を匂わせる異物感を放つ。
  • ヤン・ジュソプ(コーチ)
    ロッカーの鍵と道具でギョヌの再起を実務的に支援。風評を否定し、彼の“生きる理由”に現実的な足場を与える。
  • ギョヌの叔父・叔母
    葬儀でギョヌを責め立て、孤立を決定づける存在として機能。

🎯 名シーンと印象的なセリフ

  • 納骨堂の気づき
    祖母の最も大きな笑顔=ギョヌの栄光の瞬間。黙して背を押す“家族の記憶”が胸を打つ。
  • “人間お守り”の実践
    ぎこちない触れ合いが、厄の濃度を少しずつ薄めていく過程が温かい。
  • 公園の“恋人つなぎ”
    闇に落ちた瞬間、手を握るだけで世界が反転する。
    >「怖いときは、手を握れば大丈夫です」──ソンアの静かな宣言が、初恋の合図になる。

🌟 感想・考察

「守る」という行為のかたちをとても丁寧に描いていましたね。直接的な祓いではなく、生きる理由を一緒に見つけること、触れて温度を渡すことが“守り”として成立している点は、作品の優しさそのものだと感じます。

また、禁忌の家×ヨムファの線が入ったことで、世界観の“社会的な闇”が立体化しました。噂や視聴数が怪異を増幅させる構図は、現代的で示唆に富んでいます。恋・怪異・世評の三層がここで噛み合い、以降の緊張感を高める効果が大きいですね。


📂 まとめ

ソンアとギョヌが**“手を握る”という最小の行為**で互いの孤独を和らげ、初恋が確かな輪郭を持ちはじめた重要回でした。一方で、禁忌の家とヨムファの伏線が広がり、物語は次の段階へ。ここからは「正体」と「信頼」、そして「悪意の出所」をめぐる対峙が見どころになっていきそうです。


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