「破談からのプロポーズ。」
韓国ドラマ『私と結婚してくれますか?』が2025年10月10日から配信され、チェ・ウシクとチョン・ソミンの共演が話題になっている。ディズニープラスによると本作は全12話で毎週金曜・土曜に2話ずつ公開される予定で、90日間の契約夫婦生活を描くロマンティックコメディである。SBSでの放送初日には第1話が公開され、崖っぷちデザイナーのメリとベーカリー御曹司ウジュの運命的な出会いが描かれた。
あらすじ(ネタバレあり)

ユ・メリは小さなデザイン会社を経営しており、婚姻届を提出済みの婚約者キム・ウジュ(ソ・ボムジュン)と結婚準備を進めていた。しかし婚約者の浮気と不動産詐欺に遭い、彼女は婚約破棄と経済的破綻に直面する。憤ったメリは「あなたと暮らしたらいつか離婚しそうだわ。どうせ離婚するなら今すぐにでもする」と言い放ち、彼に飲み物を浴びせ別れを告げる。
離婚手続きを終えたものの、メリは詐欺被害によって家を失い、元婚約者にも冷たく突き放される。泥酔して街をさまよっていたある夜、彼女はハンドルを握る男性の車にぶつかって救急搬送され、その相手が元婚約者と同姓同名のキム・ウジュ(チェ・ウシク)であることに驚く。メリは泥酔したまま「キム・ウジュ」の名前を見て元婚約者と勘違いし乱闘騒ぎを起こすが、ウジュはけがをした彼女を病院へ連れて行き、家まで送り届ける優しさを見せる。
数日後、ボッテ百貨店が主催する新婚夫婦向けの抽選で、メリは約50億ウォン(約5億円)相当のタウンハウスを当てる幸運に恵まれる。ただし賞品を受け取るには夫婦同伴で授賞式に出席しなければならず、メリは離婚手続き中であったため元婚約者に連絡を取るが断られてしまう。窮地に陥った彼女は先日の接触事故で出会ったキム・ウジュを思い出し、彼のもとへ向かう。
ウジュに会ったメリは緊張しながら「結婚されていますか?」と突然の質問を投げかける。そして「一度会っただけでこんなこと言うのは早いと分かっていますが、キム・ウジュさんしかいないんです」と真剣なまなざしで訴え、「私の夫になってくれませんか?」とプロポーズする。呆然とするウジュの表情で第1話は幕を閉じ、二人の偽装結婚がどのような展開を見せるのか期待を高めた。
登場人物の動きと関係性
ユ・メリ(チョン・ソミン)――独立デザイナー。婚約者の裏切りと不動産詐欺に遭って人生のどん底に落ちるが、新婚カップル限定の抽選に当選する。幸運を逃さないために赤の他人であるキム・ウジュに偽装結婚を持ちかける。
キム・ウジュ(チェ・ウシク)――80年の伝統を誇るベーカリー「ミョンスンダン」の御曹司でマーケティング部のリーダー。偶然泥酔したメリと接触事故を起こし、彼女を病院まで送るなど予期せぬ優しさを見せる。メリから突然プロポーズされ困惑する。
元婚約者キム・ウジュ(ソ・ボムジュン)――メリの元婚約者。同姓同名だが別人。浮気が発覚し、メリから離婚を宣言される。後にメリからの助けを求める電話に「もう俺たちは何の関係でもない」と冷たく突き放す。
百貨店関係者ペク・サンヒョン(ペ・ナラ)――百貨店常務。抽選でメリがタウンハウスを当てたことに驚き、夫婦同伴で授賞式に出席しなければならないという厳しい条件を突きつける。当選取り消しを狙って書類を細かくチェックさせる。
第1話では、メリを巡る2人の「キム・ウジュ」が対照的に描かれており、彼女の人生を大きく変える伏線となっている。偽装結婚を提案されたウジュがどのような決断を下すのかが次回の焦点となる。
名シーン&印象的なセリフ
メリが婚約者に別れを告げる場面
メリは婚約者の浮気に気づき、「あなたと暮らしたらいつか離婚しそうだわ。どうせ離婚するなら今すぐにでもする」と言って飲み物を浴びせる。
酔ったメリとウジュの遭遇
泥酔したメリがウジュの車にぶつかり、連絡先に書かれた「キム・ウジュ」の名前を元婚約者と勘違いして騒動を起こす。ウジュは怪我をした彼女を病院へ連れて行き、家まで送り届ける。
運命のプロポーズ
メリは抽選賞品を守るため「結婚されていますか?」と尋ね、「私の夫になってくれませんか?」と突然プロポーズする。このセリフが劇中で初めて発せられる場面である。
時系列タイムライン
婚約破棄
婚約者キム・ウジュの浮気を知ったメリは、婚姻届を提出していたにもかかわらず離婚を宣言し、関係を断ち切る。
1か月後
離婚手続きを終えたメリは不動産詐欺に遭って家を失い、元婚約者からも見放される。
ある夜
泥酔したメリがウジュ(御曹司)の車にぶつかり、事故処理のために二人は連絡先を交換する。
デパート抽選
ボッテ百貨店の新婚夫婦向け抽選でメリが高級タウンハウスを当てるが、授賞式には夫の同伴が必要と判明する。
プロポーズ
元婚約者に断られたメリは、偶然同姓同名のウジュを訪ね「私の夫になってくれませんか?」と偽装結婚を持ちかける。
感想・考察
第1話は、婚約破棄と不動産詐欺という急降下から、偶然の接触事故、そして「私の夫になってくれませんか?」という直球の申し出までを一気に走り抜ける構成でした。ラストにタイトルコールの台詞を据えたことで、物語の核(偽装結婚)の必然性がすっと腑に落ちる導入になっていると受け止められます。テンポは軽快ですが、出来事の因果が丁寧につながっているため、過剰さよりも納得感が先に立ちます。
キャラクターの立ち上げも鮮明でした。メリは怒りに任せて動くのではなく、追い詰められた状況で最善手を選び取る胆力が印象的です。一方のウジュは、完璧主義の表層の下にある思いやりが病院搬送や送迎の所作から自然ににじみ、二人の相性の“余白”を想像させます。対照的な二人が「偶然」ではなく「条件」によって結び付くところが、本作の面白さを下支えしているように感じられます。
物語装置としての「新婚抽選当選+授賞式は夫婦同伴」という条件は、笑いと切迫の両方を生み出す強力なエンジンになっています。社会的な体面と個人的事情が噛み合うため、次話以降は家族・職場・友人といった外圧が“嘘の綻び”を誘発し、同時に“本音の芽生え”を加速させる流れが期待できます。第1話は、そのための盤面を過不足なく整えた回と言えるでしょう。
まとめ
本話は「絶望→偶然→契約」という三段の運びで、作品のコンセプトを鮮やかに定着させました。別れの啖呵とラストのプロポーズが鏡像のように配置され、メリの能動性を中心に物語が回り始める手触りが心地よく残ります。導入としての役割を果たしながら、次への引きもしっかり用意された構成でした。
ウジュの優しさと融通の利かなさは表裏一体で、衝突と歩み寄りの両方を内包しています。偽装から始まる共同生活が“嘘”の維持を迫るほど、日常の細部で人柄が露わになっていくはずです。視点を置くポイントが明確なため、視聴のフックとしても十分に機能しています。
今後は、同居のルール作り、周囲の目線、仕事上の利害が重なり合う中で、二人の距離がどのように再定義されるかが見どころになります。条件に縛られた関係が、どの瞬間に条件を超えるのか——その転換点を見逃さないことが、本作をより楽しむ鍵になりそうです。
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